少数派。
- 益子晃人

- 2025年12月1日
- 読了時間: 7分
ある会議で素材に使った写真です。

紅葉の中禅寺湖でのひとコマ。
偶然、行き合った知人に撮ってもらったものです。
そう
私はカヌーイストなのです。
カヌー(カヤック)は知ってるけど、見たことないし、乗ったこともない。
私自身25年くらい乗ってるけど、意図せず経験者に会ったり出来たことはまずありません。
ここ数年のSUP人気もあり、夏の中禅寺湖の景色は一変しました! 釣り人以外の人間が水の上にたくさんになりました。
それでもまだまだカヌー、カヤックは少ないです。
それくらいマイナーな趣味でもあります。
お仕事であっても私たちのような小さな工務店が
高気密高断熱住宅に取り組んでいたり
大手メーカーが扱いたがらない自然素材を多用する会社は
きっと、少数派でありマイナーな会社であると思います。
カヌーは、ひっくり返りそうでこわいとかもよく言われます。
まあ、公園のボートに乗ってひっくり返るのであれば、嫌かもしれませんし濡れたくもないと思います。
でもカヌーという乗り物は、趣味として考えたら交通手段でもなければ観光の乗り物でもないのです。
競技でなければ、自然をたっぷり感じることのできる道具であり、水と親しむことの出来る最高の乗り物です。
寒い季節でなければ、「濡れたくない」という気持ちよりも
『濡れに行く!』という気持ちで乗って、実際に落ちたり、自ら泳いでみるとより愉しい時間となることは、間違いありません!
落ちてこそ、技術が磨かれていくのです。
季節やその流れの状況を考えると、いつでも誰でもが気軽に出来るものではないかもしれません。
安全に楽しく乗るためには、自らの技術も磨かなければなりません。
どんな状況、どんな環境下でも
無茶をせずに愉しめるよう経験と知識が必要となるのです。
高気密高断熱住宅もそんなに密閉して大丈夫?
とか言われることもあります。
きちんと出来た高気密高断熱のお家に暮らすと、絶対に戻れなくなります!!
新しいものや聞き慣れないものを受け入れることを嫌がる人たちもいるかもしれません。 高気密高断熱の建物は、中途半端につくってしまうと結露やカビを発生させてしまい大変なことになってしまうことさえあるのです!
私自身30年前から高気密高断熱の家をつくることにたずさわってきましたが、当時のある2種類の工法を現場で見てきても、実際に自社のオリジナルの工法として高気密高断熱住宅をつくるまでにはかなり時間がかかりました。 従来の建物よりももちろん費用も高くなります。
それでも維持費や光熱費が安くすむこと解っています。
それでも小さな工務店がお施主様の大切な家を実験のように扱う訳にもいかず。。。
そう簡単には取り組むことが出来ませんでした。 数年前まで高気密高断熱としての高性能住宅に永く取り組んできました。 自然素材を多用することなく、ビニールクロスや合板のフローリングに代表されるような建材を多く使ってきたことは、裏を返せば私自身に“自信”がなかったからなのだと思うのです。 無垢の床材は、“イイ”と判っていたとしてもその価値を“価格”に置き換えてしまっていたのです。
本来、伝えなけらばならなかったことは価格でなく、その価値だったのです。 『他社や一般的に採用されているから』 『それが“普通”だから』
といった一般論をそのまま受け入れてしまっていたのです。
「多く使用されている」ということは、ある意味“安心感”があります。 どこか知らない気がつかないうちに誰かのせいにして、私自身や会社としての責任を回避してしまっていたのかもしれません。
いい方を変えれば、自分の目や耳、感覚を信じ切れていなかったともいえます。
他社と同じものを使っていることが悪いのではなく
その使っている理由がきちんと説明出来るものなのか? そんな考え方に行きつくことが出来るようになりました。
よく、木は製材後も生きているといいます。
そして、世の中の日本の家の大半は木で出来ています。 木で出来ているのだから、その分メンテナンスが必要です。
工事も数か月かかることがほとんどだと思います。 たくさんの職人さんが日々入れ替わり立ち代わり入るのだから、傷がついてしまうことだってあるのです。 もちろん、ついてしまった傷をすべて「無かった事にして下さい。」という意味ではありません。
それぞれの職人さんたちが何の気を使うこともなく、付けてしまったのであれば。。。
それは、よいとはいえません。
職人さんたちは、それぞれに“いい家”を造ろうとその技術を惜しみなく発揮してくれています。
意図的に傷をつけようなんて思ってはいないのです。
もっといえば、
一切傷もつけずにお引き渡しを出来てもその後、無垢の板が反れたり割れてしまうことだってあるかもしれません。
そんなこともあり、大きな会社ほど変化の大きい材料を使うことがありません。
大きな会社ほど
お施主様もたくさんいます。
それぞれのお施主様に対応するために、リスクの少ないものを採用しています。 クセのある最良よりもクセのない万能かもしれません。
今、弊社で採用している仕様には、すべて理由があります。
そして、その大半は業界の中ではマイナーなものかもしれません。
たとえマイナーなものであっても
よいと信じるものばかりなのです。 ものだけでなく、職人さんたちの技術も信じています。
弊社の家づくり、暮らしづくりを支えて下さっているのは、そんな素材であり、職人であり、お施主様たちなのです。
私の乗るフネも1人乗りだったり二人乗りのものばかりで、たくさんの人を乗せることが出来ません。 奥に見える遊覧船のように、たくさんの人達をご案内することもできません。
けれども、行きたいと思うときに乗れたり
自分の思うコースを好きなだけ愉しむことが出来ます。 時刻表も気にせず、同乗する人目を気にすることもなく
今の会社と同じように一人ひとりをきめ細かくご案内することが出来るのです。
気の向くまま、思う存分向き合うことが出来るのです!
私に対応させて頂く方々がどうしても限られてしまいます。 たとえ少数であったとしても
そこで見ることの出来る景色は、きっと素晴らしいものになることを願っています!

私にも、時には遊覧船に乗ることだってきっとあります。 それは、大きいものが悪いということではないということ。 多数を乗せるフネだって、必要なものです。
私たちの家づくり同様、
建物の質を考えたり、地域の自然や環境を考えたり
日常的に自然を採り入れた暮らしを考えたい。。。
まだまだ少数派かもしれない皆さんとこれからの暮らしを考えたいのです。
もちろん、いつかこの少数派が多数派になることを願っています!
今、現在 温暖化(沸騰化)を通じ
省エネや環境問題への懸念にパッシブデザインを採り入れながら、自然素材でお家をつくりたいと思っている皆さんも多くなってきているとは思っていますが。 お施主様のこと
その地域のこと
自然や環境のこと
すべてがよい循環になっていく暮らしを願ってやみません。
私たちのような小さな会社では、
たくさんよい家をつくることは出来ないかもしれません。
温暖化の防止とか、すぐに大きな成果を出すことも簡単なことではありません。
けれども、おひとりずつ向き合う時間は多くあります。
そんな会社やお施主様が増えていくことで、環境は必ず好転してゆくはずです!
私たちと出会った方々の暮らしが少しでも素晴らしい景色と出会えることを願って、私たちもどんな環境でも水先案内人となれるよう日々研鑽に向き合っていきます。
私が好きなのは、定期船の観光船ではなく、やっぱり自艇の小さなフネの方なのです。
自分らしくいられる時間を通して
お施主(自分)らしい暮らしづくりのお手伝いをしたいのです♪
“Life more like oneself”
今週も最後まで読んで下さりありがとうございます♪
私たち那須住宅は栃木県大田原市、那須塩原市、那須町を中心に高気密高断熱住宅を自然素材を使って新築・リフォーム・リノベーションの設計、施工を行っています。
耐震等級3(許容応力度計算)・UA値0.3・C値0.3・自然素材でつくる工務店です。






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