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執筆者の写真益子晃人

採光の再考とか

暑さも少しずつやわらぎ

心地よい風が吹く季節となってきました! 幸い極端な雨にも降られず外の現場日和ともなっています。

そんな中、久しぶりに勾配のある屋根にあがってきました! 専門的にいうと7寸勾配の屋根です。


・・・ってどれくらいの角度??

数学的には、34.99度(7寸)になります。 ?!

そもそも〇寸勾配って、と言われそうなので簡単にご説明を...


直角三角形でいうと

水平方向(底辺)に10(m)行って、垂直方向(高さ)7(m)上がったときの斜辺の角度を言います。

底辺10mで高さ10mなら二等辺三角形で45度です!

上の図は、1寸と2寸勾配の例



※寸は、読み書きは出来ても普段使いはcmです。

建物は大工さんが使う指矩で基準を出しているので、数学的な数字ではなく、指矩の目盛り(寸)が基本になっています。 詳しい話は、また改めて...

35度。

三角定規のいちばん尖った角度+5度です!

そう考えると、大したことないように思えますが、実際に立ってみるとこれが意外と角度があるんです。


スキー場でいえは、30度超えたら上級者コースにもなるでしょう。

40度超えたら、ほぼガケですよね!


建築でいえば、6寸勾配は足場は不要ですが、この7寸勾配では屋根足場が必要になる角度です。


安全に作業するためには、足場が必要になるところ。

でしたが…

工事は10〜20分程度のコーキング。


多額の足場をそのために設置する訳にもいきません。

事前に瓦の状況も確認しておいたので、足袋で慎重に上がらせていただきます。


安全に。

セーフティーファースト。


自分の身も大切ですが、お施主さまのお宅で怪我をする訳にもいきません!


必要な工具を腰にぶら下げあがります。


築19年になるオーナー様のお宅の雨漏り修理。

中廊下の採光用のトップライトでしたが、やはりメンテが必要となります。


トップライトでは、一番とされるメーカーさんですが、同じメーカーで数年前にご近所の修理がありました。

その時は、私たちでは部材もないので直接のメーカーさん対応となりました。

その時に、いろいろアドバイスをいただいたのですが、太陽と風雨にさらされるトップライトは、必ずメンテナンスが必要になるとのお話でした。

開閉出来るタイプで、枠の周りのシールが切れていたのが原因。

それでも、よくあることらしく部材の交換をして、大して時間もかからず修理がすみました。



私が採用していたのは、FIXタイプ。

少しでもリスクを減らしたいということはあったのですが…

建てた頃は一番信頼のあるメーカーさんだし雨漏りなんかしない!と思っていたのですが、それは違っていたようです。


まだ、実際の原因は解りませんが、おそらくはこのビス部分。


パッキンがひび割れ、なぜかビスは持ち上がっています。

一旦ビスを外して、穴に注入。

パッキン、ワッシャーまわりにも塗布してビスを取り付けてみました!


これで止まってくれるといいなぁ。

工事も怪我なく無事終了です。

空は、気持ちよく澄み切っています。



さてさて

そんなトップライトですが、雨漏りを経験してからはさすがに採用しておりません。


気密性能を考えると不利な面もありますが、昼夜を問わず自然の採光を得ることが出来る煙突と同様なスカイライトチューブをオススメしています。




那須住宅では、自然のチカラを活かす暮らしを提案しております。

今の時期のように心地よい風が吹くのなら、風を通し、あたたかな光や熱をあれば採り入れる。

季節を五感で感じる暮らしづくりをしています。


平屋をプランしていると、自然採光苦労することがあります。

意匠性をこわすことなく採光を確保する。


既存の建物においても日当たりを考慮出来ずに建ってしまったお住まいにも明るい部屋をつくることが出来るのです。




自然の光、太陽の光を浴びること。

自然のチカラを人は上手に活かして生きています。





建物の中と外をつなぐ、窓のこと。

最近、予算の都合で減ったり、小さくなっていることをよく耳にします。

本来の意味を失って単純に増減したり大きさを変えるものではないはず...

窓は、デザインを加味しながらその位置を決め、必要な大きさや機能を選んでいくもの。


暮らしを豊かにするもののひとつでもあると思うのです。



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