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執筆者の写真益子晃人

初秋の川。


今日は少し川の話をさせて頂きたいと思います。


というものの、いつものカヌーの話ではなく釣りの話から。


3年前にゼロエネ住宅を新築させて頂いたお施主様のお隣にお伺いさせて頂きました。


もっと判りやすくいうと、

親御さんの敷地内に新築をさせて頂いたお施主様のご両親さまのところになります。


築30年以上が経っており、定期的にメンテナンスをしておられましたが、今回は弊社へご依頼頂きました。

「いつもありがとうございます。」


お父様の趣味は、ゴルフと(鮎)釣り。


私も子どもの頃や20〜30代にかけて釣りもしていたので、少し気になります。

お話をしていても、最近ゴルフが多いようなので、同じ川を愉しむものとしても釣果や川の様相はどうなのかお聞きしてみました。


すると、ふだん私たちカヌーイストが見ている川の状況とはやはり見方が違います!


最近では、少し強めの雨もあったことでなかなか濁りがとれず釣りにならないそうです。

友釣りならではのお話です。


(那珂川町のHPより)


鮎は、石についた苔を食べて大きくなります。

石のまわりに縄張りを持ち、侵入してくる鮎に対して体をぶつけて追払います。

友釣りの鮎は、この習性を活かして体に沿わせたカケバリにひっかけて釣る釣り方です。


なので、川の透明度は釣果に直結します。

濁りがとれない頃は、ゴルフに出かけるそうです!


このへんは、よく聞く話でもあるので、

天候不順が原因ですね。

雨が降ることもあれば、風が吹くこと、晴れる日もある。

お天気も含めてアウトドアですねー!


今回お聞きしていて、なるほど〜

なことは、やっぱり自然と向き合っている人は、きちんと変化を感じとっていること。


私みたいな俄か釣り師は、上辺の状況でしか判断できていなかった…


今年の猛暑は、しっかり川の中にも変化を与えてしまっています。


那珂川水系は、滅多に水不足になるようなことはありません。

それでも、やっぱり水量は少なめ。


浅瀬は、水温があがり青ノロが多くなっていて、苔の生育もよくないと。

6月の解禁の頃はよかった釣果も最近は、イマイチのようです。


(栃木県水産試験場fbから)


夏ですから、青ノロが多くなるのは仕方ないのですが、本来良くも悪くも台風などの大量の雨も本当は必要なのです。


水位が上がり大量に流れることで、川底もきれいに洗うことが出来、美しい川の景色をつくりだします。


市内の川も子供の頃は、川の中にこんな大きな木は生えることはなかったように思います。




近隣の市町村でも、定期的に伐採が入っていることも見受けられます。

このまま河川の中の木を放っておくと、それこそ、大量に流れたときに流されて橋に被害をもたらすか、溢れ出てしまうことがあれば建物にも影響を及ぼします。


この暑さは、自然の摂理や生態系にすでに大きな影響を与えてしまっています。


お父様も温暖化という言葉ではなく、“沸騰化”とおっしゃっています。


自然に身をおく人は、

自然の変化をよく知っています。


これ以上の変化をさせないためにも

あわよくば、少し前の状況にできないものか。


建築を通して出来ること。

わずかな一歩でも抗うべき大切な一歩。


子供たちやそのまた子供たちにも

日本らしい四季を感じる暮らしを愉しんでほしい。

そんな一週間でした。




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